2013年5月28日火曜日

「Sound of Vision Vol.157」に行ってきた

昨夜はバリトンサックス奏者・UKAJIさんのソロライブ「Sound of Vision Vol.157」に行ってきた。
場所はキッド・アイラック・アート・ホール。
なにげなく書いたけれど、昨日で157回めとのこと。
びっくりである。

私はたまたまこのライブのことを知って、154回めから欠かさず聴きに行っている。
初めて聴いたときにはびっくりし、また混乱してしまったので、2回めはそれを確認しに行った。
2回めでこのライブのすごさを確認して、3回めは迷わず楽しみに行った。
そして昨日の4回めはだいぶ勝手がわかってきたので、リラックスして楽しむことができた。
つまり、この私(つまりかなりの音楽猛者であると自認している人間)にしてきちんと楽しめるようになるまで4回必要だったわけだ。
あまり音楽ライブに親しんでいない人にとっては、わけのわからないものかもしれない。

そうそう、ゼミ生のてんちゃんと菜穂子さんも聴きにきていたのだが、どういうふうに聴いたんだろう。
感想を聞きたいな。

昨日は比較的メロディアスな曲目が多かった。
最後の「My Foolish Heart」をのぞいてほぼ全曲、即興もふくめてマイナーキーで、調性のあるわかりやすい曲が多かった。
ただし、メロディがわかりやすいからといって、UKAJIさんのやっていることがわかるとは限らない。
針の穴をバリトンサックスのラッパの先でつつくような、おそろしく繊細なことに挑戦しているのだ。

めずらしくバッハは一曲のみ。
非常にゆっくりとしたテンポで、しかしリズムをしっかりと保って、一音一音確認するように、踏みしめるようにバッハの譜面を歩いていく、そんな演奏だった。
ほかにベラルーシだっけ、元ソ連領のどこかの国の民謡や、ベネズエラの曲があったり、選曲がおもしろい。
いちおうセットリストは用意してくるらしいが、本番のときにもう一度曲をにらみながら、どれを演奏するか変更することも多いとのこと。

というようなことを、ライブ後に下のカフェ〈槐多〉でゆっくりとうかがうことができた。
曲目のこと、演奏のこと、バリトンサックスのこと、そしてぶしつけながら普段どういうことをされているのか、このライブシリーズはどのような経緯をたどってきたのか、昔はどのような人たちと演奏していたのか。
いま入院中の板倉克行さんのことももちろん知っていて、かつてのフリージャズシーンについての話も少しうかがうことができた。

最後に「朗読とやりませんか」と誘ってみたが、いまはソロの自由気ままさを追求しているし、まだまだバリトンサックス一本でやりたいこと、やれることがあるんじゃないか、ということだった。
ちょっと残念。
次回のライブは未定。