2013年12月28日土曜日

年末A級バカ映画鑑賞

時々、無性にバカ映画を観たくなるのだが、その時間はなんの生産性もないのでなかなか踏みきれない。
が、年末くらいはそういう時間を持ってもいいのではないかと、なにか観ようと思った。
といっても、映画館まで足を運んでお金を使うのではなく、ネットで配信しているコンテンツを居ながらにして観ようという、あくまで省エネ・省時間のささやかな娯楽だ。

なにを観よう、と思って物色しはじめたが、これがなかなか奥の深い作業。 というのも、
私が観てもいいと思うバカ映画は、なんでもいいというわけではないことがしだいに明らかになっていく。
あくまで頭をまったく使わない、大衆娯楽バカ映画を観たいのだが、低予算で適当に作られたものは観たくない。
B級映画ではなく、莫大な予算と膨大な人材をおしげもなくつぎ込んで作られた超A級の、それなのにバカバカしい内容の映画に限定される。

その系列の映画というとなにがあるだろう。
「ターミネーター」「ダイ・ハード」「マッドマックス」「インディ・ジョーンズ」「リーサル・ウエポン」「スター・ウォーズ」「エイリアン」 その他、無数にあるが、リストアップしていて気づいた。
私が興味をひかれる、というか記憶に残っているのは、「その製作的な手法がその後の映画製作に影響を与えた作品」ではないか、ということだ。
たとえば「スター・ウォーズ」は、その後の特撮SF映画の製作手法を大きく変えたし、その後に作られたSF映画は大なり小なり影響を受けざるを得なかった。

結局、今夜は「インディ・ジョーンズ」を観ることにした。
1981年、公開。
なんと32年前だ。
私は公開時に劇場で観たのだが、そのときは24歳だったのか。
ということは、京都で観たんだな。

あらためて観てみると、いろいろな部分で雑だったり、緻密だったり、その後の映画に流用されていく手法があったりと、おもしろい発見があった。

これで終わるのは残念な感じがしたので、もう一本、今度は名作映画を観て終わることにした。
高い評判は聴いていたが、まだ観ていなかった「ニュー・シネマ・パラダイス」をネットレンタルで。
さすがに評判通りの映画だった。
私がもっとも印象に残ったのは、島の村に帰ってきた主人公を老母が迎えに出るとき、編み物を放り出して行くのだが、それにつれて編み物がほどけていく、そのことで時間を遡ることを思わせるようなシーン。

この映画は、映画を主題として映画ではなく、映画にかこつけて人の生きる時間・人生そのものの経過を表現しているのではないかと感じた。
緻密に作られた映画で、雑に感じられる部分(とくに前半)も緻密に計算された雑さ加減なのだということがわかる。
そしてもちろん、音楽がすばらしい。