2014年12月24日水曜日

セクシャルな親密さにおける共感的コミュニケーション

NVCの集中合宿「IIT(International Intensive Training)」でのセッションのひとつで、私の目をとくに引くものがひとつあった。
ロバート・クルズィスニクが提供したセッションで「セックス、親密さについての選択」という内容だった。

私の記憶では、これまでNVCのワークショップでセックスについて直接あつかったものはなかった。
もちろんNVCは人間の完成性についての学びの場なので、セックスについてまったく出てこないということはない。
しかし、それそのものをテーマにすえたワークはなかったように記憶している。
すくなくとも、私がかかわった日本で開催されたワークショップのなかでは。

興味をひかれて参加してみた。
内容はとてもシンプルでわかりやすいもので、ワークといってもとくにむずかしいことをやるわけではない。
その上、非常に個人的なテーマでありながらワークの場で個別の体験を話す必要はなく、自分のこころの内だけで処理しながら進めていけるので、安全、安心も保証されていた。

ある性的親密さが存在するシチュエーションにおいて、その人が、あるいはその相手が、なにを大切にしているか、またそのときあえてチョイスしなかったニーズはなにかについて調べてみる。
これは小グループになってお互いに聴き合う形でおこなわれたのだが、各グループともに驚きとともに発見があったようだ。
私が参加したグループでも、まず最初に驚きがあり、発見があり、そしてこのことが意味する可能性について想像するとわくわくした。

たとえば長年連れ添った夫婦とかパートナーの関係において、性的な親密さはある種慣れ親しんだ、ときには慣れきっためんどうでうとましい行為に堕してしまうことがあるが、しかしNVCでいうところのニーズレベルでそこに光をあてると、どれだけ多くの大切なことが隠されているのか気付かされて、かんがえてあらためてしまうのだ。
性的親密さにおいてもニーズレベルに意識を向けることで、パートナーとの関係のクオリティを大事にしていくことができる可能性を知らされた。

簡単なワークで気づくことが多かったのだが、だからこそ自分でもやってみて勉強仲間とシェアしてみたいと思った。
私がおこなっている共感・声カフェなどで、近いうちにひとつのテーマとして取りあげ、ぜひともみなさんといっしょにやってみようと思っている。

NVCをベースにした共感的コミュニケーションの勉強会「共感・声カフェ」は、年内にあと3回ある。

12月25日(木)15~17時(昼の部)/19~21時(夜の部)@羽根木の家
12月26日(金)夜の横浜共感カフェ@神奈川県民センター