2015年1月18日日曜日

韓氏意拳導師講習会で文京スポーツセンターまで行ってきた

昨日の午前中は茗荷谷にある文京区スポーツセンターまで、光岡英稔導師による韓氏意拳初級講習会に行ってきた。
会員限定の講習会だったので、内容はかなり突っ込んだものだったように思う。

形体訓練から平歩站椿、基礎試力へとすすみながら、型をもちいることの意味やその目的について突っ込んだ講義を受けた。
型はただそれをなぞるだけでは形式におちいってしまい、なにも得るものはないが、韓氏意拳においては身体への深い注目において自分の身体そのものが教えてくれる自然本能のありようや可能性をさぐることができる。

人は身体をなまけさせるような現代文明を築いてきたが、そのなかで我々がうしなってしまった身体の可能性や注目をせめてすこしは取りもどし、運動能力を発揮できるように身体や感受性を練っていくための方法として韓氏意拳という武術がある。
この点が他の武術やスポーツとまったく違っているところで、おもしろいゆえんだ。
さいわい、人間は他の動物とちがって「自省自知」の能力があるので、身体が発している違和感やとどこおりから自分自身のことを知り、学び、成長することができる。

站椿という静止した型稽古からしかわからないことがある。
また、試力という動きのなかで、自分の集注や注目の減衰を感じてしまうこともある。
そういうとき、動きからさらに深く身体(感覚体)への注目が必要になってくる。
こういった独特の稽古をとおして、私たちは自分の身体にそなわっている本来の働きに出会うことができる。
光岡先生はそれを「古代の身体」といっていた。
西洋から輸入され、翻訳された現代日本の身体観が、いかにそれ以前のものとちがったものなのかという話も興味深かった。

3時間みっちりの稽古で足がつりそうになりながらも、スカッとクリアな気分でスポーツセンターをあとにした。

※世田谷の古民家「羽根木の家」での韓氏意拳講習会を2月14日(土)に開催します。詳細はこちら