2015年8月30日日曜日

早起きする方法(私家版・未試行)

私はくっきりはっきりと朝型人間なので、早起きして早朝に仕事したほうが質も効率もいいことは経験でよくわかっている。
が、このところ、ずるずると早起きできずにいる(実家帰省時は別)。

どのくらいの早起きが理想かというと、日の出の1時間くらい前には起床して、徐々に明るくなっていき日がのぼってくる時間帯にひと仕事してしまいたい、というくらいだ。
ちなみに、これはアーネスト・ヘミングウェイもおなじだったらしい(別に私がそれをまねているわけではない)。

夏の暑さのせいにすることもできるかもしれない。
また、夜の講座や勉強会があったりすると、どうしても終わるのが10時前後になってしまう。
話がはずんだりすると、解散は11時近くになることもある。
それから後片付けをしたり、翌日の準備をしたり、あるいは寝酒を一杯やりながら読書したり動画を見たりしていると、日付が変わってしまうことが多い。
いまの時期は日の出が午前5時すぎなので、できれば4時すぎくらいには起床したいのだが、なかなかそうはできない。

早く寝るのはむずかしので、睡眠時間が短くてもとにかく早く起きてしまえばいい。
当然、昼間に眠くなるので、みじかい昼寝の時間を確保する。
私は50歳以降は昼寝の名人になったので、いつでもどこでもきゅっと15分くらい集中して昼寝すると、かなりすっきりできる。
とても眠い日は、短時間の昼寝を2回取ればいい。
とにかく、朝は起きてしまうことが肝心だ。

しかし、これがなかなかできない。
目をさますことはさますのだが、なかなかパッと起きあがれない。
それなら、起きてすぐにやれる自分の一番好きなことを用意しておけばいいのではないか、と思いついた。

一番好きなことはなんだろう。
私がいちばん熱意をもってやれることはなんだ、とかんがえると、やはりそれはなにかを書くこと、とくに小説を書くことかもしれない。

20歳すぎのころ、バンドマンをやっていたとき、昼間の時間の暇つぶしにはじめた小説書きだが、その後そのまま職業小説家になってからのことも含めて、これまでほとんどただの一日もなにも書かなかった日はない。
小説でなくても、なにかしら書いていたように思う。
日記だったり、ブログだったり。
しかしやはり私は小説家であり、小説を書きたいのだ。
執筆依頼や注文がなくても書く。
なぜなら、私は売文家ではなく、小説書きという表現者として生きる者だからだ。
お金になろうがなるまいが、表現することが生きることの真ん中にある、それが表現者の定義だ。

ところで、ちょっといろいろあって、8月1日にスタートしたメルマガ長編小説『親密な関係』の連載を、いま一時中断している。
私はよく、人からはとても飽きっぽいたちで、いろいろなことに手を出している器用貧乏な人間と思われることが多いのだが、実は見かけより「ひとつのことをしぶとく長くつづける」ことが得意で、そのおかげで同時並行しているタスクがどんどん増えていってしまうという難点がある(自業自得だが)。
最近、にっちもさっちもいかなくなって、大整理をすることにした。
『親密な関係』の連載も一時的に中断した。
ほかにも中断したことがいくつかあって、たとえばYouTubeで毎日配信していた「音楽瞑想」もそのひとつだ。

すこし余裕ができて、ひと息つけるようになったのだが、いまはなにとなにを残し、あるいはなにをスタートさせて、どのように力を集めるかについてかんがえている。
時間という限定的で不安定なリソースのことも考慮にいれる必要がある。

夜明け前に起きて、なにをおいてもまず小説に向かい、その日の配信分(原稿用紙にして3、4枚分くらい)を書きあげる。
それまではネットもつながないし、食事もおあずけ。
コーヒーくらいは合間にたてて、ゆっくり飲もうか。
しだいに明るくなって、鳥たちもさえずりはじめる時間帯に、自分という孤独の島のなかで好きな仕事をすることをかんがえると、ちょっと楽しくて、早起きもできそうな気がする。
さっそく明日からやってみよう。

◎書き下ろし長編小説『親密な関係』の配信、もうすぐ再開
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