2016年6月28日火曜日

音楽瞑想WS、羽根木を離れる

現代朗読、音読療法、共感的コミュニケーション、みつばち部、表現者のための韓氏意拳など、さまざまな活動の拠点となり、また私自身の生産拠点ともなってきた羽根木の家から、この7月をもって退去することが決まりました。

その前は梅丘の一軒家、その前は豪徳寺の地下音楽スタジオ、さらにその前は豪徳寺の酒屋の地下室と、拠点を移してきました。
羽根木の家は築80年という古さにもかかわらず、いやむしろその古さゆえにすばらしい環境で、多くの人に愛されてきました。
ここを退去するのはほんとうにつらく、残念です。

しかし、本来は3年限定の定期借家契約であり、それを2年、さらに2年と延長してきたという事情もあり、この7年間の充実した活動に感謝しつつ、つぎのステージへと進んでいきたいと思います。

というような契約を延長しない決断を不動産屋に伝えたあとで、午後は代田区民センターで「音楽瞑想ワークショップ」をおこなってきました。

もともと参加者が少なかったんですが、ドタキャンが複数名ぎりぎりになって出るというちょっとショックもありました。
しかし、思いがけない人が来てくれたり、とても体調のわるいなかを押して来てくれた方が、ワーク後に「とても楽になった、回復した、またやりたい」といってくれたりして、はればれとした気分で終えることができました。
音楽瞑想には一種の治療効果のようなものがあるのかなあ、なんてかんがえたりしました。

おこなったのは、私がここ十数年をかけてこつこつと積みあげてきたディープ・リスニング、ソニック・メディテーション、感覚遮断、聴覚覚醒などの流れをくんでの、マインドフルネスと音楽瞑想の一連のワークと瞑想ライブでした。
十数年の集大成といえる2時間だったと思います。

参加者は少なく、なかなかこのようなワークがいまの社会のなかで周知されるのは難しいことかもしれませんが、とても役に立つと思っていますし、私自身とてもやりがいがあることなので、また折を見て開催したいと思います。
みなさんにも興味を持っていただけるとうれしいです。

ボイスセラピー講座(7.6)
7月6日(水)10:00-15:00は羽根木の家で音読療法協会のボイスセラピー講座です。呼吸、声、音読を使っただれにでもできるセラピーで、自分自身と回りの人を癒してください。

2016年6月27日月曜日

いつも心身ともに活力に満ちている秘訣

区から来る特別検診というものを、初めて受けてみました。
これまでずっとスルーしてきたんですが、もうすぐ世田谷区民でなくなるかもしれないので、なんとなく受けてみる気になったのです。
健康面にはとくに問題は感じていませんでしたが。

実際、検査の結果は、いまのところなんの問題もなし。
健康体。
血液検査と大腸ガンの検査の結果がまだですが。
不思議なことに、身長が2センチ伸びていました。
なぜだ。

私は59歳で、来年は還暦という、自分でもびっくり、気がつけばおそろしい年齢になっていましたが、幸いなことにここ何年かはまったく病気知らず。
たまに風邪をひきかけることはありますが、寝込むようなことはなく、ここは年の功でうまくやりすごしてきました。
骨折したりスジを痛めたりしたことがありますが、これは自分の行動の不注意から来たもので、いましめの材料にはなっています。
精神的にもとても充実していて、毎日いきいきと仕事や好きなことにむかっています。

このように、この年齢になって活力に満ちていられるのは、それなりに理由があります。
自分なりに努力していることがいくつかあって、それを書きだしてみます。

 1. 食べすぎない。1日2食、間食はなし。
 2. 早寝早起き。
 3. 音読療法、表現によるマインドフルネスをこころがける。
 4. 武術の稽古を欠かさない。

「1.」はもう長らく習慣として定着しています。
とくに夜は食べません。
夜、お腹にものがはいっていると、寝付きが悪く、寝覚めもよくないのです。
胃をからっぽにしておく状態を作るために朝食を抜くのをすすめる人がいますが、私は夜中にからっぽにしておくほうが合っているようです。
間食はめったにせず、ただしお酒はすこし飲みます。

「2.」ですが、できれば夜明け前には起きていたい。
しかし、現代社会のなかで生活していると、夜の用事があったりして、就寝が遅くなることがあります。
そういうときはやはり、起きるのがちょっと遅くなってしまいます。
でも、基本的に早寝早起きです。

「3.」のマインドフルネスについて。
音読療法には呼吸法、発声、音読エチュード、共感的コミュニケーションという柱がありますが、これらはマインドフルネスの役に立ちます。
また現代朗読や音楽瞑想も、マインドフルネスの強力な練習になります。
とにかくたくらまず、反芻思考を手放し、いまこの瞬間の感覚体としての自分自身に注目し、ありつづける練習です。
これはNVCでいうところの自己共感でもあり、自分自身につながりつづけることでもあります。
自分の能力をもっとも発揮できる状態といってもいいでしょう。

「4.」は韓氏意拳という中国武術です。
打ったり蹴ったりという練習はないので、狭い場所でもひとりで稽古ができます。
深く自分の身体の声を聞き、身体を練っていく稽古です。
これも深いマインドフルネスの練習になります。
また、はっきりとはわかりませんが、健康にもいい影響があるように思います。

こういったことをけっこうまじめにやっているので、年齢を重ねた私がこのように心身ともに健康であるのも、納得できることかもしれません。

ボイスセラピー講座(7.6)
7月6日(水)10:00-15:00は羽根木の家で音読療法協会のボイスセラピー講座です。呼吸、声、音読を使っただれにでもできるセラピーで、自分自身と回りの人を癒してください。

2016年6月26日日曜日

音読療法で親とつながりを作る

みなさんのなかで、離れて暮らすご両親やひとり暮らしの母親、父親のことが心配な方はいませんか?
自分の親が、運動不足で身体がおとろえたり、コミュニケーション不足でふさぎがちになったり認知症が進んだり、楽しみがすくなくて鬱々としていたり、といったことが心配ではありませんか?
要介護になったり、施設に入居の必要が出てくることを心配してはいませんか?

そんなとき、音読療法でできることがあります。
興味がありますか?

じつは上に書いたようなことは、まったく私自身と私の母にあてはまることなのです。
音読療法の前に、共感的コミュニケーションを知っていて本当によかった、と思うことが、去年から今年にかけてありました。
それは車の運転のことです。

母はもう80歳を超えているんですが、自由でいたい、まだまだ自立してがんばりたいという気持ちがあって、公共交通機関のとぼしい田舎暮らしでは車の運転が欠かせません。
しかし、家族としては年老いた母がいまだに運転していることがとても心配です。
ニュースで高齢者がブレーキとアクセルを踏みまちがえて重大事故を起こした、というようなことを聞くと、自分の母はだいじょうぶだろうかと心配になります。

母は戦前生まれですが、ようやく戦争が終わり、日本が発展していくなかでせっかくここまで平和に生きてきたのに、晩節で事故を起こしたり、ましてや他人を傷つけたり殺したりするようなことがあってはなりません。
それが心配なところへ、ちょっとした自損事故を起こしたのです。
怪我こそなかったものの、心配は最大限にふくれあがりました。

ここでたいていの人がやってしまうのは、きつく「もう運転はやめて」となかば命令したり、強制的に車を取りあげたり、運転免許を返上させたり、といったことです。
私はそれをやりたくなかったので、共感的コミュニケーションを思いだしながら辛抱強く母がなにを大切にしているのか、聞きつづけました。

結果的に母は、自分も安全や平和を大切にしていることに気づいてそれにつながり、いまではほとんど車を運転しませんし、遠くに行くときには知人や私に運転をたのむようになっています。
つぎの更新では免許を返上することを、自分からいいだしています。
私は母に命じたり、強制することなく、あくまで彼女の自主性を尊重しながら、自分のニーズも満たすことができたのです。

そのようなつながれることがわかって、ほんとうにうれしく、また自信にもなったんですが、最近は運転の問題のほかに、べつのことも心配として浮上してきました。
それは母自信も自覚していることなんですが、急に物覚えが悪くなったり、身体のおとろえが進んできて、以前できたことがどんどんできなくなってきている、ということです。
私が見ていてもその進行がすこし早すぎるように思いますし、またそのことで母がショックを受けているようすを見るのもつらいのです。
そこで私は、今度は音読療法をつかってあることをやってみようと思いつきました。

母が住んでいるのは、私が育った田舎の家ですから、ひとり住まいにはだだっ広すぎるくらいです。
10年前までは父がいましたが、亡くなってからは母はひとり暮らしです。
そんな家に母はひとりで住んでいて、体力が落ちてきたせいであまり外出することなく、物覚えも悪くなって人とコミュニケーションを取ることもおっくうになってきたのです。
それも急速に。
このままだと頭も身体もどんどんおとろえていくばかりであることは目に見えています。

音読療法が力を発揮する分野として「介護予防」というものがあります。
呼吸法、発声、音読エチュード、共感的コミュニケーションなどを用いて、心身のリフレッシュをはかり、コミュニケーションを活性化して、要介護者になることを予防するための運動ですが、音読療法はこの分野に力を発揮します。
もっとも特徴的なのは、「音読」という、たとえば文学作品を読みあわせたり、唱歌の歌詞を使ってエチュードをおこなったり、そしてそれをもとにコミュニケーションをおこなったりという、知的活動の一環としてそれをおこなえるということがあります。

私も自分が介護予防をしようとしたときに想像することですが、ただ身体を動かすだけのお遊戯みたいなワークには参加したくありませんし、お互いを批評しあうような非共感的な場にはいたくありません。
音読療法は知的活動であり、共感の場であることが、大きな特徴となっています。

その場に母に参加してもらえれば一番いいんですが、なかなか自分の親にそのことを提案しても受け入れられるのが難しいことがあります。
だから、そのときには、「場の提供」をお願いします。

だだっ広い家の、たとえば座敷や客間を提供してもらって、「ここを音読ワークに使わせてくれない?」とお願いします。
そして、チラシを渡して、「よかったら知り合いの人にこれを配って誘ってもらいたいんだけど」とお願いするのです。

最初はいやがるかもしれませんが、親はだれもが、自分の子どもの役に立ちたいと思っているものです。
協力してくれる可能性は高いと思います。

親は自分の子どもに協力して、それを喜んでもらえる。
こちらは人が出入りしたり、人とのコミュニケーションの機会が増えることで、親の刺激になる、ひょっとして音読ワークにも興味を持って参加してくれるようになるかもしれない。
お互いのニーズを満たすことができます。
そして日頃疎遠にしている後ろめたさもなくなり、親のほうもこちらとのつながりを感じてちょっとうれしい気持ちになるかもしれません。

親の家で音読ワークを呼びかけるための実際のチラシや、音読ワークにかんする資料を、音読療法協会では準備しています。
きっと多くの方に興味を持ってもらえるのではないかと確信しています。

ボイスセラピー講座(7.6)
7月6日(水)10:00-15:00は羽根木の家で音読療法協会のボイスセラピー講座です。呼吸、声、音読を使っただれにでもできるセラピーで、自分自身と回りの人を癒してください。

【YouTube】福井県立病院ボランティアコンサートより「Moon River」

2016年6月21日。
3か月に1回程度のペースで水城ゆうがおこなっている福井県立病院エントランスホールでのソロピアノコンサートの模様から、6番めに演奏した「ムーン・リバー」をお送りします。

映像はこちら(画像をクリックしてください)。

【YouTube】福井県立病院ボランティアコンサートより「Moon River」

2016年6月21日。
3か月に1回程度のペースで水城ゆうがおこなっている福井県立病院エントランスホールでのソロピアノコンサートの模様から、6番めに演奏した「ムーン・リバー」をお送りします。

映像はこちら(画像をクリックしてください)。

2016年6月25日土曜日

【YouTube】福井県立病院ボランティアコンサートより「ふじの山」

2016年6月21日。
3か月に1回程度のペースで水城ゆうがおこなっている福井県立病院エントランスホールでのソロピアノコンサートの模様から、2番めに演奏した「ふじの山」をお送りします。

映像はこちら(画像をクリックしてください)。

2016年6月24日金曜日

【YouTube】福井県立病院ボランティアコンサートより「しゃぼん玉」

2016年6月21日。
3か月に1回程度のペースで水城ゆうがおこなっている福井県立病院エントランスホールでのソロピアノコンサートの模様から、7番めに演奏した「しゃぼん玉」をお送りします。

映像はこちら(画像をクリックしてください)。


映画:ジュラシック・ワールド

2015年公開のアメリカ映画。
「ジュラシック・パーク」のシリーズでは4作めにあたります。
制作費は1億5千万ドル。
監督はコリン・トレヴォロウという人で、私はまったく知りません。

ストーリーはWikipediaとか、ウェブサイトにたくさん出ているので割愛しますが、人間がバイオテクノロジーという神の技術に手を出して、その欲望にまかせるままに恐竜たちを誕生させ、テーマパークを作り、またさらに人を寄せるための新種を捏造した結果、多大なるしっぺ返しを食らう、という話です。
その犠牲はあまりに大きすぎるといえるでしょう。
なにしろ、かなりの人命が失われます。

あまりにあっけなく多くの人が死んでいくので、そのようなシーンが苦手な人にはつらいかもしれません。

しかし多くの人は(私を含めて)このような映画を喜んで観るようで、アメリカでの封切り初日から三日間で、600億円以上の興行収入を獲得したとのことです。
新記録です。
映画館に行った人々は、バイオテクノロジーへの警鐘を観にいったのではなく、もちろん恐竜が暴れて人々を残虐に殺戮するスリリングなシーンを観にいったのです。
そしてスピルバーグはさらに巨額の富を手にいれたわけです。

と書いていて、なんか嫌になってしまいました。
今回はここで筆(じゃなくてキーボードだけど)を置きたいと思います。

ののみずライブ「蟷螂の孵化する」@下北沢レディ・ジェーン(6.26)
6月26日(日)午後7時半スタート、下北沢のライブバー〈レディ・ジェーン〉で現代朗読の野々宮卯妙と即興ピアノ小説家の水城ゆうによるライブです。朗読テキストは水城の書きおろし新作の予定。



2016年6月23日木曜日

【YouTube】福井県立病院ボランティアコンサートより「浜辺の歌」

2016年6月21日。
3か月に1回程度のペースで水城ゆうがおこなっている福井県立病院エントランスホールでのソロピアノコンサートの模様から、冒頭に演奏した「浜辺の歌」をお送りします。

映像はこちら(画像をクリックしてください)。

2016年6月22日水曜日

「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演、終了レポート

2016年6月18日、土曜日。
明大前〈キッド・アイラック・アート・ホール〉のギャラリースペースでの「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演が終了しました。
このホールは大変惜しまれつつ、年内いっぱいでの閉館がすでに決まっています。
ここで幾度、公演をおこなってきたことでしょうか。
とくにギャラリーにピアノがはいってからは、ほとんど毎月のようにこちらで公演を開催してきました。

ホールでも現代朗読の公演をたくさんおこないましたし、カルメン・マキさんらとのオリジナル公演も何度もおこなった、私にとっても大変重要な場所でした。
せめてあと何回か、ここでやらせてもらおうと思っていますが、この公演もその貴重な残されたチャンスのうちの一回(2回公演でしたが)でした。

当日の午前中は、「朗読生活のススメ」全10回コースの最終回をおこないました。
体験参加の方もいらしたり、最終回ということでやってみたいことのリクエストがあったりで、後半は実際に群読表現の作品作りのようなワークを全員でおこない、楽しくいきいきと終了しました。
それが午後1時前。
開場は1時半、開演は2時です。

すぐに明大前に移動。
ゼミ生のみぞれちゃんが荷運びなどの手伝いに来てくれたので、大変助かりました。
私は午前の参加の藤田さんと、井の頭線をふた駅乗って移動。
コンビニでおにぎりを買って、会場入り。
あわただしくおにぎりを食べてから、みぞれちゃん、藤田さんと駅前のドトールでちょっとひと息。

1時45分にはホールにもどり、スタンバイ。
朗読の野々宮も到着して、定刻の2時には開演。

ギャラリースペースは3階と4階をぶちぬいた吹き抜けの構造になっていて、その立体構造がおもしろい音響空間を作っています。
ただ、客席はあまりたくさん作れず、20席作ったら窮屈、15席が限度かなあ、という感じです。
そこに今回は10人ちょっとはいって、ゆったりしています。
おかげでリラックスしたトークモードからスタートして、この公演の主旨や経緯などをすこし説明したあと、演目にはいりました。

朗読テキストは数日前に書きあがったばかりの「かそけき虫の音に耳をすます」という作品です。
前半が沈黙の朗読で、後半が音楽瞑想といういつもの構成。
この模様は全編、YouTubeで公開する予定です。
冒頭に近い部分のごく一部を抜粋してこちらで公開しています。
画像をクリックしてもご覧いただけます。

後半の音楽瞑想では、なぜか私の身体からつぎつぎと聴いたこともない導きだされ、どんどん乗せられていきます。
夜の部もあるのに、とどこかで思いながらも、全エネルギーを注ぎこんだ演奏になりました。
自分でもびっくり。
これまでに至ったこともないように地平に到達した感があって、お祝いモードがこれを書いているいまもつづいています。

夜の部もおなじようなことが起こって、終わったらくたくたになっていました。
しあわせなくたくたです。
その場に居合わせてくれたみなさんにも感謝です。

終演後は飲み物とつまみを出して、みなさんとゆっくり話をさせていただきました。
また、ホールの早川くん・工藤くんとも話をして、次回のこの公演と、現代朗読の公演の日程も決めることができました。
どうやらホールのほうは駆け込み需要なのか、すでにかなりびっしりと予定がはいっているようです。
早川くん、工藤くん、今回もお世話になりました。


次回のこの「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演は9月18日(日)に、やはり午後と夜の2回を予定しています。

盛りだくさんな今週末

北陸の実家に帰省中ですが、木曜午後には東京にもどり、盛りだくさんな週末を迎えます。
25日(土)の午後は「音楽瞑想ワークショップ」があります。
翌26日(日)の午後は、「朗読生活のススメ」コースに参加していただいていた藤田俊紀さんの治療会を羽根木の家で。
その夜は下北沢〈レディ・ジェーン〉で朗読の野々宮卯妙とのデュオライブです。

現代社会のなかで多くの人が心身のバランスをくずしたり、人間関係に悩んでいたり、自分自身につながって丁寧に生きることを見失いがちですが、そんなときに役に立つのは瞑想です。
瞑想の目的は、人がおちいりやすい「思考」へのとらわれ、反芻思考を断ち切り、自分の身体とそれを包んでいる世界に再接続することで、ふたたび能力を存分に発揮できるようにいわばリセットすることです。

座禅もそうですし、さまざまな瞑想法があって、どれも効果がありますが、私の場合は音楽を使うことでよりパワフルに反芻思考の切断をおこない、より心地よく楽にリセット効果を得る手法を確立しています。
それが音楽瞑想なんですが、今回はさらに効果的にするためのさまざまなワークとレクチャーを用意しています。

仕事や日頃の人間関係に疲れを感じている方、表現に行きづまりを感じている方、頭のなかをすっきりリフレッシュしたい方など、おすすめです。
ご案内はこちら

レディ・ジェーンでのライブでは、演目(朗読テキスト)をふたつ用意しています。
ひとつは先日「沈黙[朗読X音楽]瞑想」のために書きおろしたばかりの新作「かそけき虫の音に耳をすます」です。
もうひとつは内緒、というか、正直にいえば、未定。
たぶん、当日になって決めると思います。
野々宮卯妙は朗読パフォーマーとして、変な表現だけど「スリリングな表現者として安定した」レベルに昇りつめていて、目撃の価値ありですよ。
もちろん私も即興ピアニストとして自分が絶好調に感じています。
ご案内はこちら

どちらも参加枠には十分余裕があります。
お越しいただけるととてもうれしいです。

2016年6月20日月曜日

身体がない現代人、今がない現代人

奇妙な表題と思う人がいるかもしれませんが、実際、私の場合、とくに自分が「今ここにいない」ことに気づいたのはここ十数年のことです。
きっかけはティク・ナット・ハンの本で「マインドフルネス」ということばを知ったことです。
以来そのことをかんがえたり、いろいろ試してみたり、他の文献をあたってみたり、人がやっているワークに参加して、自分なりに研究してきました。

マインドフルネスのとらえかたはいろいろあって、現代ではいささか混乱ぎみの様相をていしています。
もともとは古代インド語のひとつパーリ語では「サティ」、サンスクリット語では「スムリティ」といい、中国にはいったとき「念」と訳され、それが現代英語でマインドフルネスと表現されています。
ものごとをありのまま、思いこみやジャッジや社会的価値基準をあてはめることなく受け取っている状態のことをいい、自分自身の中立的なありようをいいます。

この状態のなかでは、人は過去でも未来でもなく、いまこの瞬間を生きています。
人は記憶力、想像力、判断力を持っているので、いまここにあっても我想として過去の記憶を反芻していたり、まだ起こってもいないことやここではないどこかのことを思いめぐらしていたり、ジャッジをくだしたり連想したり、といったことをたえず繰りかえしています。
それが「いまここ」の自分自身に気づくことをさまたげているのです。

私はピアニストというパフォーマーで、とくに即興演奏を専門とする人間なので、マインドフルネスは非常に重要なありようです。
世間にはさまざまなマインドフルネスの提唱があり、そのワークも提供されていますが、パフォーマーとしては相当クオリティのたかい純粋な「サティ」の状態が必要だと思ったので、自分なりに工夫したトレーニングでマインドフルネスの質を高めてきました。
おかげで世間一般の人より多少はマインドフルネスへの理解と実践ができるようになってきたのかな、と思います。

私の演奏会やライブ公演では、オーディエンスのみなさんとも「いまここ」のマインドフルネスを共有しようという試みがあります。
また、私の経験と知見をシェアするためのワークもおこなっています。

そしてもうひとつの問題、それが「身体がない現代人」という問題です。
「身体がない」というのはもちろん言葉のあやで、実際には物理的な身体はここにあるわけです。
ただ、「それがそこにある」ことの実感が非常に希薄になっているのではないかと思います。
全員がそうだといっているわけではなくて、すくなくとも私はそうだったと思います。

なぜそうだったと思うのかというと、マインドフルネスの練習や武術の稽古を通して自分の身体が見えてきたとき、はじめて「これまでの自分は自分の身体がまったく見えていなかったんだな」ということがわかったからです。
とくに武術の稽古は私の役に立っています。

マインドフルネスの練習で自分の呼吸や身体そのものにアクセスし、「いまここ」の感覚を磨くのですが、そのとき「こんな感じだよね」というイメージを脳内に作ってしまって、じつは「なんちゃってマインドフルネス」だったということがあったことに、武術の稽古をつうじて知りました。
武術では、命を取る・取られるという極めて切迫した状況下で、自分自身の身体能力を発揮することが求められます。
イメージではなく、身体の実体をつかみ、それを発揮する必要があるわけです。
まさに「なんちゃって」では「殺られる」わけです。

そのような緊迫感のある稽古のなかで、どれほど自分の身体が見えていなかったのか、あるいはこの瞬間も見えていないのか、見えない身体があるのか、どうすれば身体が見え、発生してくるのか、ということと文字通り格闘します。
これを経験した上であらためてマインドフルネスや瞑想のプラクティスをおこなうとき、まったくちがうものがそこに現れるのです。

私が稽古しているのは「韓氏意拳」という中国武術ですが、ここではよく「古《いにしえ》の身体」ということばが出てきます。
いわば「身体がある」時代の身体観のことで、かつて人々が身体を使って仕事し、生活し、移動していたとき、現代人のわれわれとはかなりちがった身体のベースを持っていたんじゃないか、なので武術の稽古をするにしても、まずはその身体観から見直していくべきではないか、というかんがえかたです。

たしかにそのとおりで、武術の稽古にかぎらず、日常生活においても本当に自分自身でありつづけるには、リアルで自然な自分の身体にアクセスできることが要件となります。
もっとも、すべての人に武術をすすめるわけにはいかないので、私なりの工夫でよりスムーズに、現代生活を送っている人にも容易に深いマインドフルネスを練習したり体験できるプログラムを作っています。

来週末におこなう「音楽瞑想ワークショップ」もそのひとつです。
興味のある方はどうぞ参加してみてください。

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)
ピアニスト・小説家の水城ゆうが長年かけて「音楽瞑想」として結実させたワーク。深く自分自身の身体とこころにつながる体験を、よりわかりやすく楽しめる形で提供します。6月25日(土)午後、会場は新代田駅近く。

2016年6月19日日曜日

映画:夢と狂気の王国

2013年公開の日本映画。
映画というより、テレビのドキュメンタリー番組を観るような感覚でなにげなく見はじめたんです、最初は。

それというのも、これはジブリ映画の製作過程と宮崎駿というアニメーション監督を追ったドキュメンタリーで、この手のものをジブリはこれまでにいくつか、NHKの番組として作ってきているからです。
「もののけ姫はこうして生まれた」をはじめ、「ハウルの動く城」や「ポニョ」のメイキング番組がたくさん生まれていました。
いずれもNHKのテレビ番組として撮影された素材をもとにしています。

この映画も「風立ちぬ」のメイキングだということがすぐにわかったので、これまでのドキュメンタリー番組を観るような感覚で観はじめたのです。

が、見はじめてすぐに、なんとなくちがうぞ、という声が聞こえはじめました。
それもかなり激しく。

ひとつひとつのカットが「絵」になっている。
なんだろうこれは、カメラマンのセンスが違うのかな。
そしてひとつひとつの「絵」にすみずみまで神経が行きとどいている。
たとえば、監督のエプロンのクマの模様のアップにまで、絵作りのこまやかさが現れている。
またインサート映像に使われる風景の、これはここで使われるしかないでしょう、というメッセージ性。

ようやく気づいてクレジットを確認してみたら、監督は砂田麻美でした。
砂田麻美といえば「エンディングノート」です。
ガン告知を受けた自分の父親の最後に寄りそって映画を撮り、一躍有名になった人です。
私はそれを観ていないんですが、この「夢と狂気」を観れば砂田麻美という人の映画性、作家性が明らかではありませんか。
テレビ番組とは全然ちがう。
いや、テレビ番組を悪くいっているのではなく、アプローチが違うんです。
たとえていえば、おなじストーリーを語っても、小説家が書くのとプロのライターが書くのと詩人が書くのとでは、まったくちがうものになるというような感じでしょうか。

とにかく、たんなるドキュメンタリーにとどまらない映像の美しさ、そして対象への肉薄、メッセージ性、どれをとっても「映画」なんですね。

たとえば、一度観れば目に焼きついて離れないシーンに、こういうものがありました。
映画の終盤のところで、宮崎駿がアシスタントの女性と仕事場から出てきて、なにやら談笑しながらこちらに向かって歩いてくる。
映画ではその前に「風立ちぬ」が完成し、無事に公開され、大入り盛況であり、宮崎監督の引退宣言などもすでに映しだされている。
頭も髭も真っ白な宮崎監督が歩いてくる、そのずっと向こうに、保母さんに連れられた幼稚園児たちがお互いに手をつないで楽しげに散歩している。
これはもう、世代の交代とか、命のつながりとか、人の文明の変遷とか、一瞬にして表現している秀逸で美しいシーンなのでした。

そのようなハッとするシーンが随所にあります。
音の使い方もすばらしいです。
シンプルで美しいピアノの音、そしてそれをあえて無音にすることで映像を際立たせ、いわば観ているこちらにメッセージをねじこんでくるかのような力強い表現。

この砂田麻美という人は、たぶんまだ若い人だろうと思いますが、これからどんな仕事をされるのか、目を離せないように思いました。
というか、すでに彼女の仕事はいくつか世に出ているので、まずそれをチェックしてみなきゃね。

最後に、ズバリ、これはジブリの斜陽を描いた映画です。
ファンとしてはちょっと寂しいけど、それが世の常です、理です。
すべての人はいずれここからいなくなるんですよ、私も。

ののみずライブ「蟷螂の孵化する」@下北沢レディ・ジェーン(6.26)
6月26日(日)午後7時半スタート、下北沢のライブバー〈レディ・ジェーン〉で現代朗読の野々宮卯妙と即興ピアノ小説家の水城ゆうによるライブです。朗読テキストは水城の書きおろし新作の予定。

水色文庫新作「かそけき虫の音に耳をすます」

水色文庫の新作「かそけき虫の音に耳をすます」を登録しました。

このテキストは2016年6月、明大前〈キッド・アイラック・アート・ホール〉のギャラリースペースでおこなった「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演のために書きおろした作品です。

2016年6月15日水曜日

羽根木での活動、外に向かう活動

先日の日曜日は、午前から羽根木の家で「表現者のための韓氏意拳講習会」をおこないました。
午後も引きつづき韓氏意拳初級講習会を開催しました。
ともに指導していただいたのは内田秀樹凖教練です。

私と内田先生をのぞいて参加者全員が女性というめずらしい日でした。
とはいえ、羽根木講習会はいつも女性が多い傾向があるのです。

午後はとくに会員講習会で、参加者は経験も長い人たちだったので、かなり深くてシビアな体認の稽古となりました。

「そのつもり」ではなく本当にリアルに、シビアに体認を深めること、「状態」に深く進入し、さらにさらに身体がまとまるようすを見ること、外からは止まっているような站椿式でも緊密な運動状態が進行中であることに目を向けること。
また、韓氏意拳の教学体型にそった座学もおもしろかったのです。
内田先生、ありがとうございました。

ところで、韓氏意拳の講習会もふくめて、羽根木の家ではさまざまな活動をおこなってきた。
メインは現代朗読のゼミや講座。
そして音読療法の活動。
NVCもしくは共感的コミュニケーションのワークや交流、そしてトレーナーやメンバーの滞在。
トランジションタウン運動やみつばち部の活動。

世田谷という東京の23区内にある住宅地のどまんなかに、奇跡のように残っている築90年の古民家です。
まわりの環境もよく、羽根木公園など緑地も多くて、エアコンはないけれど猛暑でもなんとかやりすごせる家です。
ただ、借家なので、いつ使えなくなるのかわからず、ここに根を張るような活動をつづけていけないのが唯一の気がかりです。

まあしかし、いずれの活動も、どうしてもこの羽根木の家という古民家でなければならない、ということはありません。
近くの区民センターやしかるべき施設を借りることもできます。
げんにもうすぐ開催の「音楽瞑想ワークショップ」は羽根木の家ではない場所でおこなう予定です。
広くてピアノがあって、静寂で暗闇が作れる場所が必要だからです。
これは6月25日(日)の開催です。

似たような環境として「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演は明大前のキッド・アイラック・アート・ホールのギャラリースペースでおこないます。
6月18日(土)の開催です。

また、朗読と音楽のライブや共感カフェのためには、ライブハウスやカフェなどに積極的に出かけるようにもなっています。
下北沢〈レディー・ジェーン〉では朗読の野々宮卯妙と新作テキストでのライブを6月26日(日)夜におこないます。

今月はこのようにイベントが多く、みなさんにもできるだけ来ていただけたらうれしいなと思っています。
いずれかの場所でお会いできることを楽しみにしてます。

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)
ピアニスト・小説家の水城ゆうが長年かけて「音楽瞑想」として結実させたワーク。深く自分自身の身体とこころにつながる体験を、よりわかりやすく楽しめる形で提供します。6月25日(土)午後、会場は新代田駅近く。

2016年6月14日火曜日

プチ断食やってみた、すっきりしたあ!

私は日頃、一日二食ですごしていて、間食もほとんどしないという生活に落ち着いています。
いつごろからこうなったのかちょっとおぼえていないんですが、人間ってそんなにたくさん食べなくても健康に生きていけるんじゃないかという実感があったからです。

たとえば、修道士とか禅僧とか、修行中の人はとても限定された食事をしています。
修行生活では、最初のころ、一時的に栄養不良におちいるとか、なにか健康上の問題が起きることがあると聞いたことがありますが、それを乗り越えると元にもどり、そしてとても健康になっていくらしいのです。

人類は数百万年というその歴史のうち、近年の数千年ばかりをようやく「飢餓」から開放された生活を(一部では)獲得していて、とくに現代生活では「飢餓」どころか「飽食」の時代になっています。
しかし、基本的には「飢餓」ベースで生き残ってきたのが、ヒトという生物種であるといえます。
たぶん、いつもお腹がすいている状態が、もっとも能力を発揮したり、いきいきとしていられる状態なのです。

自分に振り返ってみると、お腹いっぱいのときは俊敏さ、鋭敏さが損なわれていますし、眠くなったり、たしかにやる気が出なかったりします。
もっとも、プチ断食をやってみようと思ったのは、そんな理由ではなく、たんに知り合いがやっているのを見て、なんとなくつられてやってみようと思っただけです。

斯波すみれさんは全国の断食道場のようなところをまわるのが好きで、それをブログに書いています。
しばらく休んでいたらしいんですが、また再開したいということで、先日もふたつの施設を訪問して、その感想をフェイスブックにシェアしてくれました。
それがおもしろくて、しかもメニューとか時間割を教えてくれていたので、私もちょっとやってみようと思ったのです。

断食といっても完全に食を断つものではなく、だれでもちょっとやれそうなものです。
私の場合、まずは朝食を断ちます。
そのかわり、野菜ジュースを飲むといいらしいんですが、手元になかったのでふつうにお茶とかコーヒーを飲んでました。
とくに支障はありません。
ちょっとお腹はすくけど。

野菜ジュースもオーガニックなものがいいとのことですが、これはあらかじめ調達しておいたほうがいいですね。
ジューサーやミキサーがあれば自分で作るのが一番いいでしょう。

お昼に軽く食事します。
いろいろこだわりをいえばあるんでしょうが、私の場合はごく気楽に、いつも食べている分量をうんと減らしてごく軽く、という感じで。
とくに糖質はなるべく摂らないようにしました。
生のキュウリとゆで卵と味噌汁、みたいな。
味噌汁の具は玉ねぎとワカメ。

昼はこれだけ。
夜は食べません。
もともと食べないので平気です。
でも、いつもどおり、ちょっとお酒を飲んだりします。
ウイスキーをショットグラスに1、2杯。

これを5日間つづけてみました。
おどろいたことに、まったく体重は落ちませんね。
安定はしたけれど。

そして4日めに、大量の宿便が出ました。
いやー、これはすっきりした。
身体のなかがきれいになった実感があります。
こんな楽で気持ちのいいプチ断食なら、ときどきやってみようかなと思います。

回復食はだいじに、慎重に、といわれましたが、あんまり気にせずに、いまはすっかり元にもどってます。
とはいえ、食事にたいする意識は前より敏感になったかもしれません。
みなさんにもおすすめです。

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)
ピアニスト・小説家の水城ゆうが長年かけて「音楽瞑想」として結実させたワーク。深く自分自身の身体とこころにつながる体験を、よりわかりやすく楽しめる形で提供します。6月25日(土)午後、会場は新代田駅近く。

2016年6月13日月曜日

映画:アベンジャーズ

2012年公開のアメリカ映画。
制作費、約250億円。

これも含めて先日からつづけて何本か、マーベル・シネマティック・ユニバース・シリーズの映画を観たけれど、もういいかな。
お腹いっぱい。
つづけて観るもんじゃないのかな。
間をあけて観ると、また楽しく観れるのかもしれませんね。

マーベル・コミックというのは、いわゆるアメリカン・ヒーローのいろんなタイプが出てくる漫画シリーズですが、日本でいうとなんになるのかな。
私が子どものころに夢中になって読んだ「強い主人公もの」の漫画といえば、まずは「鉄腕アトム」であり「鉄人28号」であり、「スーパージェッター」「ソラン」「コナン」「エイトマン」「サイボーグ009」といったラインナップがありましたが、アメリカン・ヒーローとはちょっと感じがちがいますね。
アメリカはもっと屈託がないというか、あっけらかんとしているという、ときに国をしょっていたり、ちょっとバカっぽい。

「アベンジャーズ」ではそれらアメリカン・ヒーローが総出演してます。
主人公格はアイアンマンですかね。
これをロバート・ダウニー・Jrが演じてます。
ほかに、キャプテン・アメリカ、ハルク、マイティ・ソー、ホークアイ、ブラック・ウィドウなどが出てます。
そりゃ満腹にもなるわな。

ストーリーは現代が舞台で、SF的な設定ですが、敵のイメージといいアイテムといい、なぜかちょっとレトロなイメージもあります。
後半の敵とのバトルシーンは、マトリックスをちょっと思いだしました。
CGはもちろんこれでもかというほどてんこ盛り。
観客サービスとして街は盛大にぶっ壊されるし、戦闘機も侵略者も無数に破壊されます。
まあ、こういったてんこ盛り映像である種の爽快感をおぼえるのもたしかです(そうじゃない人もいると思うけど)。
そしてこれまたてんこ盛り感のある音楽。

壮大な物量作戦的な映画なわけですが、見終わってから「それでなにか?」というどことはなしのむなしさが残るのは否めないところです。
ジェットコースターに乗るのと同様の、無邪気な娯楽だと思って観れば、ほぼまちがいのないところでしょうね。

ののみずライブ「蟷螂の孵化する」@下北沢レディ・ジェーン(6.26)
6月26日(日)午後7時半スタート、下北沢のライブバー〈レディ・ジェーン〉で現代朗読の野々宮卯妙と即興ピアノ小説家の水城ゆうによるライブです。朗読テキストは水城の書きおろし新作の予定。

ずっとやりつづけていること、これから向かうところ

いまから十年以上も前のことになりますが、豪徳寺の酒屋の地下室に活動拠点があったことがあります。
かなり広い地下室で、5×10メートルのスペースに流しとトイレ、シャワールームがついていました。
地下室なので、締め切ると完全に真っ暗になり、そして音も外からほとんどはいってきません。
理想的な密閉環境でした。

ここで音楽や朗読のコンテンツ製作をやっていたんですが、ほかにもしばしばライブをやりました。
けっこう広いので、30~40人くらいのお客さんを入れることもできたのです。
まあそんなに集客できることはめったになかったんですが。

この密閉環境を利用したライブのひとつに「ディープ・リスニング」という音楽ライブのシリーズをちょくちょくやっていました。
完全暗転のなかでピアノ演奏をして、聴いてもらうというより、どちらかというと体験してもらうといったほうがいいでしょう。
そのときの経験や知見が、その後も「沈黙の朗読」や「音楽瞑想」「音響体験によるマインドフルネスのワークショップ」などに生かされています。

気がついたら、ずっと音、ことば、暗闇、沈黙、即興、マインドフルネス、瞑想などをキーワードにやりつづけています。
自分のなかではそれらがかなり成熟し、自分自身の役に立っている実感があります。
これをみなさんの役にも立ててもらいたいという思いもあります。

現代生活において交感神経ばかりが優位になっているマインドレスな時間をすごすことが多い人々がいて、いつも不安やあせり、いらいら、怒りといったものを抱えています。
そういう人に必要なのは、マインドフルであること、自分自身の存在に気付きつづけていること、深い呼吸、開かれた感受性、おもいやりベースのコミュニケーションといったことです。
私がおこなっているパフォーマンスやワークはそれらに貢献できると信じていますし、またこれまでの実感や実績もあるのです。

今月中におこなわれる三つのライブ公演・ワークショップのどれかに、あるいはどれもに、おいでください。
きっと新鮮な体験と気づきがあると思います。
もちろん何度もおいでいただいている方はありがたく、あらためて歓迎させていただきます。

「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演@明大前キッドギャラリー(6.18)
ともに深く、ことば、静寂、音、そして空間とご自分の存在そのものをあじわうこと。ご来場いただいたみなさんにある種の「体験」を提供する試みです。14時からと18時からの2回公演。

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)
ピアニスト・小説家の水城ゆうが長年かけて「音楽瞑想」として結実させたワーク。深く自分自身の身体とこころにつながる体験を、よりわかりやすく楽しめる形で提供します。6月25日(土)午後、会場は新代田駅近く。

ののみずライブ「蟷螂の孵化する」@下北沢レディ・ジェーン(6.26)
6月26日(日)午後7時半スタート、下北沢のライブバー〈レディ・ジェーン〉で現代朗読の野々宮卯妙と即興ピアノ小説家の水城ゆうによるライブです。朗読テキストは水城の書きおろし新作の予定。

2016年6月12日日曜日

共感おはなしカフェとボイスセラピー講座

今週は共感的コミュニケーションと、それを体系の一部に組みこんだボイスセラピー講座がつづきました。

月曜日はオンライン共感カフェを、夕方と夜のふたコマ。
翌火曜日には、やはりオンラインで共感喫茶的研究会(仮称)を開催しましたが、いずれも初めてオンラインで参加した人が、
「なあんだ、こんなに簡単で便利なものだったのね。もっと早く使えばよかった」
と述懐していたのが印象的でした。

そうなんです、オンラインでの参加をなんらかの理由でしぶっていた人も、いったん試してみると、その気軽さを実感して、もっと早く試してみればよかったと後悔することがほとんどなのです。
とくにパソコンでネットを使っている人にそういうケースが多く、Macだったらカメラやマイクが本体についてますが、そうでないパソコンを使っていた人はカメラやマイクを外付けにする必要があったりして、敷居が高いようです。
逆に、スマホやタブレットでネットを利用していた人は気楽にオンラインで参加してくれるのです。

しかし、いずれにしても、実際に試してみると、じつにあっけなく簡単なのです。
なにしろ自宅にいながらにして、ビールでも飲みながら、どうせ上半身しか写らないから気楽な格好で、しかも遠隔地からも簡単にネットミーティングができてしまうのです。
もっとみんなに利用してもらえるといいな。

次回オンライン共感カフェは13日(月)夜の開催です。
ご案内はこちら

オンラインでの共感喫茶的研究会のあとは、下北沢の〈かまいキッチン〉まで出向いて、こちらはリアルな対面での共感おはなしカフェ。
その初回、お試し開催で、オーナーのクミさんとそのお友だちふたりが参加。
みなさん、共感的コミュニケーションは初めてとのことで、最初はそれほど乗り気でなかった人もしだいに身体を乗りだして、最後はご自分の問題やできごとを熱心に話してくれたのはうれしかったです。

かまいキッチンでの共感おはなしカフェは、今後、毎月一回、定期的に開催することになりました。
次回は7月14日(木)の15時からで、2部制です。
ひとコマ60分を2回やりますが、ひとコマだけの参加でもオーケーです。
ご案内はこちら

水曜日は午前からボイスセラピー講座を開催しました。
熱意ある参加者のおかげで、私も音読療法の今後の展開についてちょっと熱い思いが湧いてきています。
がんばろうっと。
ボイスセラピー講座の次回開催は、7月6日(水)です。
ご案内はこちら

その夜は三軒茶屋の〈カフェ・オハナ〉まで行って、共感カフェ。
参加予定の人が何人か、急に来れなくなった代わりに、初参加という人がおふたり参加してくれました。
こちらも熱い学びが進んだ上、最後には野々宮卯妙が夏目漱石の「夢十夜 第七夜」を朗読してミニライブをおこないました。

カフェ・オハナでは8月2日にまたやります。
そして野々宮卯妙の朗読と私のピアノによるライブ公演、そしてワークショップが、今月3回あります。
よかったらぜひ聴きに来てください。

「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演@明大前キッドギャラリー(6.18)

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)

ののみずライブ「蟷螂の孵化する」@下北沢レディ・ジェーン(6.26)

2016年6月11日土曜日

映画:特捜部Q 檻の中の女

2013年公開のデンマーク映画。

デンマーク?
デンマーク!
デンマーク映画って、とくに記憶がないけれど、この映画はなかなかのクオリティですよ。

あ、「バベットの晩餐会」はデンマーク映画か。
ほかにも「奇跡の海」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「ドッグヴィル」もそうなのか、ふむふむ。

主人公は叩き上げだけどかなりのやり手の刑事。
しかし、やり手が行きすぎてミスを犯し、部下をひとり亡くし、もうひとりも全身麻痺の寝たきり状態に。
そのために自身も未解決事件の書類整理をするだけの閑職に追いやられてしまいます。
その部署が、無理やり作られた特捜部Q。

そこへやってくるアラブ系のあたらしい相棒がいい味を出してますが、主人公も「人相の悪いことここに極まれり」といった、終始しかめっつらの悪人づらの男で、これもなかなかの性格俳優です。

映画全編を覆う陰鬱な空気は北欧映画ならではなのでしょうか。
書類整理だけしていればよかったのに、彼らはある事件に目をつけます。
それはひとりの女性が行方不明になって結局見つからず、捜査も打ち切られて迷宮入りした事件です。
主人公たちは女性がまだ生きているのではないかと気づき、勝手に捜査をはじめてしまいます。

わずかな手がかりを追いながら探っていくうちに、すこしずつ事件の真相に迫っていくんですが、なにしろ勝手操作なので違法ぎりぎりのことをやったり、隣国の警官をだましたりして、そのことが上司に伝わります。
何度か捜査中止命令を受けるのですが、無視。
最後には警察手帳を取りあげられ、停職となってしまいます。
しかし、捜査をやめないのです。

このしつこさ、性格の悪さが、主人公の魅力だといえるでしょう。
まったく現代的でない、古臭いタイプの刑事なんですが、そこに魅力を感じるのは彼に正義を感じるからでしょうか。

映画の原作はユッシ・エーズラ・オールスンという作家の小説ですが、オールスンは特捜部Qをシリーズ化して書きつづけているようです。
また映画も続編「特捜部Q キジ殺し」が公開されたようです。
まだ観てませんが、観てみたいかも。

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)
ピアニスト・小説家の水城ゆうが長年かけて「音楽瞑想」として結実させたワーク。深く自分自身の身体とこころにつながる体験を、よりわかりやすく楽しめる形で提供します。6月25日(土)午後、会場は新代田駅近く。

2016年6月9日木曜日

昭島K-Studioで韓氏意拳養生功の講習会、楽し

6月5日、日曜日の午後、東京・昭島市にある駒井雅和中級教練のK-Studioまで、韓氏意拳の養生功講習会に行ってきました。
午後のレギュラークラスとショートクラスのふたコマを通して、じっくりと稽古してきました。

私はちょうどプチ断食中で、体調はとてもよく、身体も軽かったので、養生功の通し稽古はいっそう気持ちよくおこなうことができました。

プチ断食というのは、完全断食とはちがって、1日1食は軽くいただきます。
朝食は抜き。
昼に1食、なるべく軽いものを少しだけいただきます。
そのあと寝るまでなにも食べないんですが、飲み物は自由です。
とくに野菜ジュースなど推奨とのことですが、できればこれもオーガニックなものがいいですね。

それはともかく、K-Studioにはひさしぶりに行きましたが、現代朗読の「朗読生活のススメ」コースに参加されている藤田さんとご一緒にしたので、すこし早めにもより駅で待ち合わせし、のんびり散策しながら行ったので、このあたりの風景や家並をたっぷり堪能しました。

東中神の駅から多摩川に向かって丘陵地帯を降りていくんですが、古い農家だと思われる敷地の広い旧家が多く、「ここ、東京?」と思うほどの独特の風景があって、楽しかったのです。
駅周辺は商店街もさびれきった地方都市の駅前みたいな雰囲気ですが、多摩川のほうにちょっと行くと古い農村の名残があって、おそらく江戸時代以前までさかのぼれるような歴史ある地域なのでしょう。
また今度、ゆっくり散策してみたいものです。

そんな準備運動めいた散歩のあと、稽古した養生功は、駒井先生のわかりやすい解説付きで、気づきの多いものでした。
韓氏意拳は技撃と養生功に分かれているんですが、これは方便であって、実際におこなうことはほぼおなじです。
つまり、自然な緊迫感のある「状態」にはいって運動をおこなうとき、そこにどのようなものがもたらされているのか把握し、見ていく、というものです。
技撃ではその緊迫感がより緊密になりますが、養生功でも身体のまとまりや連携を見ていくという点ではおなじです。

ただ、養生功の運動は、全身を無理なくまんべんなく動かすような形がいくつも用意されているので、技撃の站椿功などにくらべてより運動しているような感じがあります。
慣れないとその動きにばかり気をとられて、肝心の「養生」にはなかなかならないんですが。
これもひとりで日常的に稽古をつづける必要がありますね。

韓氏意拳の稽古体系はほんとうによくできていて、技撃でも形体訓練という動きのある稽古と、站椿という動きのあまりない稽古を混ぜながらおこなえるし、さらには養生功のようなもっと動きのある稽古をはさむこともできます。
そしてそれぞれが相関していて、個人的に稽古の深まりを持てるのです。

養生功の健身功は私も毎週自主稽古を羽根木でおこなっていて、その動きはほぼすべてわかっていますが、あらためて駒井先生から稽古をつけてもらうとあらたな気づきがたくさんあって、さらに深く楽しい道が見えてきました。
駒井先生には、暑さがゆるんだ秋口くらいに、また羽根木の家で養生功の講習会をやっていただこうとかんがえています。

その前に、今週末の日曜日・12日午前には、羽根木の家で内田先生による「身体表現者のための韓氏意拳講習会」をおこないます。
みなさん、どうぞいらしてください。

身体表現者のための韓氏意拳講習会(6.12)
羽根木の家で「身体表現者のための」という切口で、内田秀樹準教練による韓氏意拳講習会を6月12日(日)に開催します。身体表現をおこなっている方、関心のある方など、どなたも参加できます。

2016年6月8日水曜日

映画:キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー

2011年公開のアメリカ映画。
監督はジョー・ジョンストン。
スター・ウォーズなどの視覚効果アーティストとしてキャリアを積んだ人で、その後映画監督に。
ま、どうでもいいです。

私は先に「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」のほうを見ちゃったんですが、こちらのほうがマーベル・コミックのアメリカン・ヒーローであるキャプテン・アメリカの実写版映画としての第1作となります。

マーベル映画というのはコミックを原作とした実写シリーズで、これの前に「アイアンマン」「インクレディブル・ハルク」などがあって、このあとの「アベンジャーズ」に総出演してます。
「アベンジャーズ」のレビューは後日あらためて(すでに観てます。ほんとにバカ映画だけど)。

先に観た「ウィンター・ソルジャー」では、現代というかちょい未来の世界で活躍するキャプテン・アメリカが主人公なんですが、なんで第二次世界大戦以前から活躍していたキャプテン・アメリカが現代にいるのかということの伏線になっているのが、この映画です(ややこしい)。
なので、この映画はおもに第二次世界大戦中のアメリカ、ヨーロッパが舞台です。
ようするに、ナチスドイツとの戦いですね。

キャプテン・アメリカになる前の主人公スティーブ・ロジャースはひ弱な青年で、志願しても戦線に行くことができません。
しかし、その心意気を知り、かつ「弱い人間しかパワーを持ったときの謙虚さを持てない」みたいなコンセプトで、彼が選ばれてキャプテン・アメリカに(血清操作で?)なるわけです。
見所は、キャプテン・アメリカになったあとの、上背もあって筋骨隆々とした彼ではなく、その前のひ弱なスティーブをどのように加工して映像にしたのか、というところですね。
身長も低く、筋肉もないスティーブを、たぶんCG加工で表現したんでしょうね。

親友バッキーの死とか、いろいろ次作「ウィンター・ソルジャー」につながるエピソードもあるんですが、基本的にバカ映画特有のめっちゃ金かけてるぜ的なアクションと破壊シーンを楽しんでいただきましょう。
いや、キャプテン・アメリカが戦争キャンペーンに狩りだされて、美女たちとショーを展開するシーンも、けっこう楽しめます。
このあたり、反戦メッセージと取れないこともないですが、たぶんそれはかんがえてないですね、監督も。

ラストシーンは、冒頭のシーンにつながるんですが、第二次大戦のこの戦いで墜落死したはずのキャプテンが、カナダの氷土の下から発見されて、次作につづく、みたいな。
うまくオーディエンスから金を巻きあげるシステムが完成されていて、ずるいよね。

身体表現者のための韓氏意拳講習会(6.12)
羽根木の家で「身体表現者のための」という切口で、内田秀樹準教練による韓氏意拳講習会を6月12日(日)に開催します。身体表現をおこなっている方、関心のある方など、どなたも参加できます。

2016年6月6日月曜日

2016年6月の水城イベント

今月はイベントが多くて、ぜひみなさんにも知ってもらい、できれば来ていただいたり参加してもらえるとうれしいので、以下、分類してご案内します。
どこかでお会いできると幸せです。

◆すべての方へ

「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演@明大前キッドギャラリー(6.18)
ともに深く、ことば、静寂、音、そして空間とご自分の存在そのものをあじわうこと。ご来場いただいたみなさんにある種の「体験」を提供する試みです。14時からと18時からの2回公演。

福井県立病院・初夏のピアノコンサート(6.21)
2016年6月21日(火)午後1時半から、水城ゆうのピアノコンサートが福井県立病院で開催されます。初夏の童謡・唱歌などの懐かしいメロディーやオリジナル曲を自由なアレンジでお送りします。無料。

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)
ピアニスト・小説家の水城ゆうが長年かけて「音楽瞑想」として結実させたワーク。深く自分自身の身体とこころにつながる体験を、よりわかりやすく楽しめる形で提供します。6月25日(土)午後、会場は新代田駅近く。

ののみずライブ「蟷螂の孵化する」@下北沢レディ・ジェーン(6.26)
6月26日(日)午後7時半スタート、下北沢のライブバー〈レディ・ジェーン〉で現代朗読の野々宮卯妙と即興ピアノ小説家の水城ゆうによるライブです。朗読テキストは水城の書きおろし新作の予定。


◆人間関係や自分自身とのつながりに問題を感じている方へ
 共感的コミュニケーション、NVCについて学びたい、体験したい方にも

6月開催:水城ゆうのオンライン共感カフェ(6.6/14/27)
自宅や好きな場所にいながらにして気軽に参加できる、ネットミーティングシステム(zoom)を利用した共感的コミュニケーションの60分勉強会、6月の開催は6(月)16時と20時、14(火)20時、27(月)20時です。

カフェ・オハナ(三軒茶屋)で共感的コミュニケーション(6.8)
6月8日(水)夜7時半から、恒例の三軒茶屋〈カフェ・オハナ〉での共感的コミュニケーション・ワークショップを開催。朗読と音楽のミニライブ付き。参加費1,000円+ワンオーダー。

草加〈Jugem〉共感カフェ(6.10)
6月10日(金)の夜、草加の天然石ブレスレット専門店〈Jugem〉にて共感的コミュニケーションのスキルを身につけるための勉強会を開催します。リピーターはオンライン参加も可。

共感カフェ@下北沢ステイハッピー(6.13)
下北沢の旅カフェ〈Stay Happy〉の共感カフェ、昼開催は6月13日(月)15時から。だれでも参加できるオープンで気楽な雰囲気の勉強会です。参加費1,000円+1オーダー。

親密な関係における共感的コミュニケーションの勉強会(6.14)
共感的コミュニケーションでもとくにやっかいだといわれている親密な関係であるところのパートナーと、お互いに尊重しあい、関係性の質を向上させるための勉強会を6月14日(火)夜におこないます。

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)
ピアニスト・小説家の水城ゆうが長年かけて「音楽瞑想」として結実させたワーク。深く自分自身の身体とこころにつながる体験を、よりわかりやすく楽しめる形で提供します。6月25日(土)午後、会場は新代田駅近く。

共感おはなしカフェ@羽根木の家(6.29)
6月の羽根木の家(世田谷の古民家)での共感的コミュニケーションの勉強会・共感おはなしカフェは、6月29日(水)19~21時です。


◆呼吸法や声、音読を使った心身の健康法に興味がある方へ
 音読療法について学んだり体験したり資格を取得したり

ボイスセラピー講座(6.8)
6月8日(水)10:00-15:00は羽根木の家で音読療法協会のボイスセラピー講座です。呼吸、声、音読を使っただれにでもできるセラピーで、自分自身と回りの人を癒してください。

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)
ピアニスト・小説家の水城ゆうが長年かけて「音楽瞑想」として結実させたワーク。深く自分自身の身体とこころにつながる体験を、よりわかりやすく楽しめる形で提供します。6月25日(土)午後、会場は新代田駅近く。


◆朗読や表現に興味がある方へ

体験参加可「朗読生活のススメ」(6.4/11/18)
すべての人が表現者へと進化し、人生をすばらしくするために現代朗読がお送りする、渾身のシリーズ講座ですが、単発の体験参加も可。6月4日(土)のテーマは「ネット時代の朗読のお仕事/自分コンテンツを作る」。

朗読表現基礎ゼミ(6.4/11)
従来の朗読とはまったく異なったアプローチで驚きを呼んでいる「現代朗読」の考え方と方法を基礎からじっくりと学ぶための講座。6月4日(土)のテーマは「演じるのか?/セリフの扱い/朗読と演劇」。単発参加も可。

身体表現者のための韓氏意拳講習会(6.12)
羽根木の家で「身体表現者のための」という切口で、内田秀樹準教練による韓氏意拳講習会を6月12日(日)に開催します。身体表現をおこなっている方、関心のある方など、どなたも参加できます。

「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演@明大前キッドギャラリー(6.18)
ともに深く、ことば、静寂、音、そして空間とご自分の存在そのものをあじわうこと。ご来場いただいたみなさんにある種の「体験」を提供する試みです。14時からと18時からの2回公演。

ののみずライブ「蟷螂の孵化する」@下北沢レディ・ジェーン(6.26)
6月26日(日)午後7時半スタート、下北沢のライブバー〈レディ・ジェーン〉で現代朗読の野々宮卯妙と即興ピアノ小説家の水城ゆうによるライブです。朗読テキストは水城の書きおろし新作の予定。


◆小説や文章を書いて人に伝えることに興味がある方へ

6月開催の次世代作家養成ゼミ(6.5/12/25)
身体性にアプローチするという斬新な手法でテキスト(文章/文字)を使った自己表現を研究するための講座。オンライン(zoomシステム使用)のみのクラスで、単発参加も可。

2016年6月5日日曜日

共感シャワーを浴びる、浴びせる

月に4回開催している「水城ゆうのオンライン共感カフェ」は、自宅にいながらにして気軽に参加できる60分間限定の共感的コミュニケーションの勉強会というかお話会ですが、だいたいにおいて参加者は少人数です。
2、3人から、多くても5人くらいということがほとんどですが、ときにはひとりしかいないということもあります。
そういうときは個人セッションのような感じになります。
日頃気になっていることや悩んでいることをじっくり聞いたり、共感的コミュニケーションの疑問にゆっくり答えたりします。

先日は何度か参加してくれている人がひとりだけだったので、それまでに扱った問題のその後の経過を聞かせてもらったり、いま現在、ご自分の問題だと感じていることについていっしょに解決法をさぐったり、実際にプラクティスをやってみたりしました。
そして時間も終わりに近づいてきたとき、彼女がいいました。

「だれかにちゃんと共感してその人につながるためには、こちらも共感するという感覚をしっかりわかっている必要がありますよね」
「そうだね。自己共感ができて自分につながっている必要があるかな。自分につながって、落ち着いていたりいきいきしていないと、相手にも共感することはむずかしいよね」
「自分への共感が基本だと思うんですが、なかなかだれかから共感されるという経験がふだんは少ないんですよね」

というわけで、最後に彼女の気になっていることについて、私が共感的に聞いてみることを試みることになりました。
だれかに存分に共感する、あるいはだれかからたっぷりと共感的に聞いてもらうことを、共感シャワーを浴びせる/浴びる、というようないいかたをすることがあります。
共感酸素を供給する/供給される、ともいいます。

彼女がかかえている個人的な問題について、共感的に聴きながらニーズをいっしょにさぐっていくと、彼女が大事にしているいくつかのことが明確になってきました。
そのプロセスを経ると、たいていの人は落ちついたり、涙があふれてきたり、あるいはいきいきと元気になったりするのです。
つまり、自分自身につながります。

翌日、彼女からメールがとどきました。
「共感の原点を味わえました! 疑問も解決できて、今日は少しだけイキイキした自分に気づけました」
お役に立てて私もうれしい気持ちになりました。

最近の私の共感カフェは、共感的コミュニケーションを学ぶ場という面ももちろんあるんですが、安心して聴きあえたり、共感シャワーを浴びたり、といったお話会のような場にもなっています。
日頃なにか気になることがあったり、問題を抱えていたりする人は、共感カフェに参加してみてください。

それとは別に私は個人セッションも受けています。
ボイスコーチングという枠で、さまざまな個人的な問題に対処するアドバイスやプラクティスを提供していますので、ご利用いただければと思います。

◎水城ゆうの新刊電子ブック『共感的コミュニケーション2』(Kindle)発刊しました。前著の第2弾となるエッセイとして読みやすく、日本語で書かれているNVCの本。Kindle版のみ、価格250円、プライム会員無料。
こちらからどうぞ。

2016年6月4日土曜日

本:『共感的コミュニケーション2』(Kindle)発刊しました

前著『共感的コミュニケーション』の第二弾が電子ブック・Kindleで発刊しました。

第一弾『共感的コミュニケーション』は予想を超える多くの方に読んでいただき、いまでもたくさんのリアクションを日々いただいています。
共感的コミュニケーションはアメリカの心理学者、マーシャル・ローゼンバーグによって提唱され体系化されたNVC(Nonviolent Communication)を、いくらか噛みくだき、とくに言葉使いなどを日本人にも使いやすくすることを目的に整理したもので、日本語で書かれたNVCの解説本として読んでいただくことも多いと聞きます。

しかし、基本的に、著者の勉強会やボイスコーチングセッションで出てきた問題や、日常生活のなかで遭遇するエピソードについて考察した、随筆形式の軽い読み物として読んでいただくことを望んでいます。

Kindle版のみの発売となります。
価格250円です。
こちらからどうぞ(画像をクリックしてもジャンプします)。

2016年6月3日金曜日

映画:2012

2009年公開のアメリカ映画。
制作費、約220億円。
監督はローランド・エメリッヒ。

エメリッヒといえば、いわずと知れた巨額予算バカSFハリウッド映画の巨匠ですね。
「インディペンデンス・デイ」をはじめ、「デイ・アフター・トゥモロー」「ホワイトハウス・ダウン」などが有名だけど、私は1994年の「スターゲイト」なんか割と楽しめた記憶があります。
好きだったかも(過去形)。

ところで、よく、
「そういうバカ映画、いつ見てるんですか」
という質問を受けることがあります。
暗に「そんな暇どこにあるの?」とか「もうちょっと生産的なことすればいいのに」というメッセージを感じないでもないけれど、まじめに答えると、バカ映画を見るのは夜です。
私は早い時間から仕事をはじめて、日中にはあがってしまいたいのです。
夜にゼミや講座やライブ、人と会う予定がないときは、安物のウイスキーをちびちびやりながらおもむろにバカ映画をひもとくのです。

この「2012」はマヤ暦がこの世の終末を予言していることにもとづいて作られたストーリーで、太陽活動の異常な活性化によって地球の核が変動をきたし、マントルが急激な大移動を始める、という設定になっています。
設定はなかなかうまいですね。
でもバカですね。
だって、2016年現在、世界はまだ滅亡してません。

この映画の最大の見所はストーリーでも役者でもなく、街や風景の大破壊シーンでしょう。
巨大津波シーンも出てくるので、要注意です。
巨大といっても、10メートル20メートルとかいう程度のものではなく、1000メートルとか1500メートルという規模のなので非現実的なんですが、そこはCGでかなりリアルに処理されています。
海や波や地割れや地滑りといった自然災害が怖い人は、かなり覚悟して見たほうがいいですね。
人もガンガン死にます。
それも億単位で。

ストーリーはまあ陳腐なもので、たぶん人類が何十億人も死ぬ一方で、箱舟の故障をなおすたったひとりの男の命に一喜一憂するという、そのバランスはどうなのよというツッコミどころ満載です。
この規模の災害はともかく、しかし我々人間はいつどのような想定をこえる自然災害に見舞われるかわからない運命を生きているわけであって、そういう覚悟の上で日々どういうふうに生きるのか、ということをかんがえさせられないことはないかもしれない、そうでも書いておかないとおれの時間を返せ的なこの虚脱感はどうすればいいのよ、という、まわりくどくとってつけたような感じでこのレビューの筆を置きたいと思います(筆は使ってないけど)。

音楽瞑想ワークショップ@世田谷新代田(6.25)
ピアニスト・小説家の水城ゆうが長年かけて「音楽瞑想」として結実させたワーク。深く自分自身の身体とこころにつながる体験を、よりわかりやすく楽しめる形で提供します。6月25日(土)午後、会場は新代田駅近く。

ジャッジやエネミーイメージを手放したくないとき

だれかの悪口をいったり、あなたはこうだよねと決めつけたり、あの人は苦手とかあの人から嫌われてるとかいうジャッジは、ときに快感であることがあります。
他人の批判を口にするのは気持ちいいのです。
たぶんそれは、自分の正当性を確保できるような気がするからでしょう。

なので、人はだれもが自分は正しい、他人はまちがっている、ということを確認したいものです。
自分がまちがっているかもしれない、ということを認めたくありません。
自分がまちがっていることを認めるのは、自分の安全・安心をおびやかされるような気がします。

人を攻撃したり、決めつけたりするのは、自分の安全・安心のニーズから生じる行為であり、それをおこなうことでちょっと安心したり、気持ちよかったりします。
しかし、それは偽の安心だし、ほんの一時的な快感にすぎません。
でも、そこにも自分のニーズがあることを受けいれ、否定する必要はありません。
ただし、それを相手に直接ぶつけると、対立を生むことになります。

自分のなかや、信頼できる仲間と、ジャッジやエネミーイメージを共有して、存分に毒を吐いてみること。
それを楽しんでみること。

存分に楽しんだら、共感の世界に移行しましょう。
自分のニーズにつながり、そして相手のニーズを推測してみます。
ジャッジを手放し、相手にたいするエネミーイメージを払拭してみましょう。

共感の世界に移行できない人は、いつまでもジャッジとエネミーシメージのほの暗い快感にすがりつくことになって、対立と暴力の窮屈で苦しい世界に沈み、閉じこめられてしまうことがあります。
人と人が共感的につながる、やわらかくあたたかな、広々として心もちのする世界へと、すべての人が移行できることを、共感的コミュニケーションはめざしています。

親密な関係における共感的コミュニケーションの勉強会(6.14)
共感的コミュニケーションでもとくにやっかいだといわれている親密な関係であるところのパートナーと、お互いに尊重しあい、関係性の質を向上させるための勉強会を6月14日(火)夜におこないます。

2016年6月1日水曜日

映画:キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー

2014年公開のアメリカ映画。
制作費200億円、巨額予算(にもかかわらず)バカハリウッドSF映画をレビューするシリーズ、です。
あとで知ったんですが、2011年公開の「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」の続編だそうです。
まだ見てない、それ。

原作はアメリカンコミックの「マーベルコミックス」で人気の漫画「キャプテン・アメリカ」で、それを実写化したものです。
映画のなかでキャプテンは現代社会に生きていますが、どうやら設定があって(前作を見ればわかるのかな)、第二次大戦前に生まれてかつても活躍していた、いまは90何歳という年齢だけど若々しい肉体を持った不死の人間的なキャラクターとして描かれています。
演じるはクリス・エヴァンス。知らね。

相方のブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフを演じるのは、スカーレット・ヨハンソン。
こちらは有名ですね。
ほかにも、サミュエル・L・ジャクソンが長官役で登場。
そして、悪役でロバート・レッドフォードが出てきたのにはちょっとびっくり。

私はレッドフォードがけっこう好きで、最近のものだとスパイ映画「スパイ・ゲーム」とか、役者が彼ひとりしか出てこない低予算の「オール・イズ・ロスト」など、けっこうしびれます。
これらも近いうちにレビューしますが、この「キャプテン・アメリカ」ではまあよくこんな役を引きうけたな、と。
気になる人は見てみてください。
それにしても、順調に年を取ってるなあ、彼も。

ストーリーはけっこう練られている感じがあって、とにかく主人公とか味方がどんどん追いこまれていって、厳しい危機の連続、これ、どう起死回生するんだと心配するけれど、最後はきっちりハリウッド映画的に、まあご都合主義といえばそうなんだけど大仕掛けがあって大逆転というシナリオはお約束ですかね。
とにかくアクションシーンもCGもものすごくて、そっち方面が好物の方にはたまらない映画でしょう。私も好きだが。

しかしまあ、文字どおり「漫画」ですよ。
原作がコミックなんだから当然といえば当然なんだけど、映画を観るときにまで「現実」を見たくない人は、この映画はうってつけのうさ晴らしになるかもしれません。
ひょっとして、最近のハリウッド映画は「漫画作り」に専念しているのかもね。

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