2018年1月5日金曜日

じわり「現代朗読」ふたたび

2016年に世田谷の〈羽根木の家〉を引きはらい、国立に拠点を移してから、なんとなく「いったん解散」みたいな感じになっていた現代朗読だが、じつはしぶとくこつこつと活動はつづいている。
去年2017年は新ゼミ生があらためて参加してくれて、それぞれのニーズをじっくりしたペースで練っている。
最初はとまどうことも多かっただろうと想像できるが、それでも食らいついて基礎的なトレーニングに付きあってくれて、気がついたらオリジナリティあふれる個性的な表現者が垣間見えるところまで来た。

旧ゼミ生もたまに顔を出してくれて、そんなときは群読エチュードを楽しんだりして、あらためて朗読という個人表現における群読トレーニングの有効性を確認できた。
現代朗読では群読そのものをステージ表現として仕上げることもやってきていたし、そもそも群読は楽しいのだ。
朗読なんかやったこともない、興味もない、というような人にも一度体験してもらいたいものだ。

そんななか、名古屋で集まっているみなさんのなかからも、音読や朗読に興味を持ってくれる人が出てきたのは、うれしいことだ。
名古屋天白では水野生惠さんが、私の活動拠点としてご自分の古民家スペース〈アロマファン〉を提供してくれている。
そこで毎月のように共感カフェやボイスセラピー講座、文章講座など、開催しているのだが、なんとなくミニコミュニティのような親しみを感じている。
そんなみなさんが、音読や群読、朗読に興味を持ってくれていて、今回、あらたに「現代朗読」と「共感的コミュニケーション」をコラボしたワークショップを試みることになった。

それが1月7日(日)。
どんなことが起こるのか、そこからなにが生まれるのか、とても楽しみだ。
ある程度の人数の参加者がいると、群読エチュードもがぜんおもしろくなる。
今年2018年は、こちらのみなさんと表現の場や、表現を核のひとつにした共感的なコミュニティをさらに育てていけるといいな、なんてことを考えてみたりしている。

東京国立のほうでも現代朗読はさらに進展しそうで、新年そうそうにはあらたな参加者が体験の申し込みをしてくれている。
参加者がある程度増えてくれると、楽しい群読パフォーマンスができるので、今年は実現できるとうれしい。
そのための下ごしらえとして、3月9日におこなう野々宮卯妙と私の「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演は、わざわざ渋谷の会場を使ってみることにした。
公演の拠点を探している一環だ。

「こう読まねばならない」「そうしてはならない」というような決まりのない、「自分はどうなっているのか」「読んでみたらどうなるのか」にもっぱら興味を持ち、観察をこころみる現代朗読の方法は、日常生活への影響も大きいことがわかっている。
自分はどうなっているのか、なにをやりたいのか、それこそ共感的コミュニケーションでいうところの深い自己共感の練習にうってつけで、さらにいえば「自分を表現する」ことで、外の世界と積極的につながろうとする稽古でもある。
すこしでも興味をおぼえた人は、まずは体験に来てみてほしい。
お待ちしてますよ!

1月7日:朗読と共感のコラボカフェ@名古屋天白
自由でのびやかな表現を心がける現代朗読と共感的コミュニケーションのコラボ企画を、名古屋天白の気持ちのいい古民家スペース〈アロマファン〉にて、新年1月7日の午前・午後で開催します。

1月開催:現代朗読ゼミ
朗読や群読などの身体表現を用いていまこの瞬間の自分自身をのびやかに表現するための研究の場・現代朗読ゼミ、1月の開催は13(土)/20(土)/27(土)、いずれも10時半から約2時間。